小学生・中学生の子供のスマホにはどんなルールを設定する?
小学生・中学生の子を持つ親は、どのようなルールを設けて子供にスマホを使わせようか迷ってる方が多いと思います。
一般的にどんなルールを設定しているのかついてデータがあったので掲載しておきます。ぜひ家族間のルール作成にお役立てください。
項目ごとに赤、緑、青の背景がありますが、下記のように分けています。
赤背景 | 場所・時間に関する設定項目 |
緑背景 | 料金に関する設定項目 |
青背景 | 個人情報に関する設定項目 |
- 低学年では場所・時間、学年が上がると個人情報に関するルールが設定される傾向
- ルールの設定項目、小学生は増加、中学生は減少傾向
- この5年で小学生は個人情報・料金を中心に設定しているルールが増える
- 中学生は設定したルールが破られてしまう比率が減少
小学1~3年生の子供に設定したルールの割合
場所・時間:赤背景
料金:緑背景
個人情報:青背景
小1~小3(n=65) | 割合 |
---|---|
スマホを使うのは決められた時間だけ(夜○○時まで、〇時間以内など) | 74% |
アプリをダウンロードするときは保護者に相談し、追加料金がかからないようにする | 69% |
食事中にスマホを利用しない | 68% |
勝手に課金・ネット購入をしない | 66% |
歩行中や自転車をのりながらスマホを利用しない | 55% |
面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない | 45% |
スマホを使うのは決められた場所だけ | 43% |
小学1~3年生では「場所・時間に関する設定項目」が最も割合が多く、74%の家庭でスマホの利用できる時間帯を制限しています。理由としては、睡眠時間の確保やずっとスマホを弄っていることを防ぐ目的があるのかなと感じます。
また、料金に関するルールが次点で多く、個人情報についてのルールはそこまでまだ多くはありません。
小学4~6年生の子供に設定したルールの割合
場所・時間:赤背景
料金:緑背景
個人情報:青背景
小4~小6(n=102) | 割合 |
---|---|
勝手に課金・ネット購入をしない | 85% |
アプリをダウンロードするときは保護者に相談し、追加料金がかからないようにする | 81% |
スマホを使うのは決められた時間だけ(夜○○時まで、〇時間以内など) | 74% |
食事中にスマホを利用しない | 74% |
面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない | 74% |
歩行中や自転車をのりながらスマホを利用しない | 71% |
LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない | 67% |
小学4~6年生になると、時間や場所よりも「料金・ネット購入」に関するルールが85%と最も多く、次点で「アプリの追加料金」が81%と多いです。
親がスマホ料金を支払いっている家庭が多いことが理由なのか、ゲームアプリの課金やAmazonや楽天などのネットショッピングでの買い物などについて最もルールが作られるようです。この傾向は子供が中学校になっても同じです。
ただ、小学生の間は個人情報に関するルールよりも、利用場所・時間に関するルールが多いです。
中学1~3年生に設定したルールの割合
場所・時間:赤背景
料金:緑背景
個人情報:青背景
中1~中3(n=169) | 割合 |
---|---|
勝手に課金・ネット購入をしない | 87% |
アプリをダウンロードするときは保護者に相談し、追加料金がかからないようにする | 72% |
面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない | 70% |
個人情報や本人だと特定できる写真をネット上にアップしない | 70% |
歩行中や自転車をのりながらスマホを利用しない | 69% |
LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない | 67% |
食事中にスマホを利用しない | 64% |
小学校高学年時と同様「課金・ネット購入」についてがもっともルール設定割合が高いです。
また、中学生になってくると「個人情報に関するルール」も増えつつあります。
SNSを使い友達や他者とのつながりが出てくる中で、他の見知らぬ第三者にも見られているという自覚が薄れて仲間内でのふざけ合いや、注目されたい願望が表面化されるのではないかと思われます。
近年ではよくニュースでも取り上げられていますが、SNSへの投稿がきっかけで、住所特定されたり様々な場所でのマナートラブルなどによって損害倍書の請求がされたりと大きなトラブルに繋がりやすいです。
一方で利用場所や時間に関するルールは減りつつあるので(小学生よりは減っているが過半数は超えている)親の目の届かない場所での利用も緩和されつつあるのでしょう。
過去5年におけるルールの変化
2022年の統計データと、2018年の統計データを比較してみます。また、この比較した時の増減差分も示しています。
小学生
項目 | 2022年 | 2018年 | 増減差分 |
---|---|---|---|
決められた時間だけ | 74% | 69% | +4% |
決められた場所だけ | 47% | 49% | -2% |
食事中は利用しない | 71% | 62% | +9% |
歩行中や自転車走行中は利用しない | 65% | 52% | +13% |
個人情報や本人だと特定できる写真をネット上にアップしない | 54% | 44% | +11% |
インターネットで誰でも見られる形で情報発信しない | 53% | 44% | +9% |
LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない | 54% | 37% | +17% |
面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない | 62% | 50% | +12% |
子どものLINEやメールのメッセージを親が確認する | 39% | 32% | +7% |
アプリをダウンロードするときは親に相談し、追加料金がかからないようにする | 77% | 65% | +12% |
その他 | 7% | 6% | +1% |
ルールを設定していない | 7% | 13% | -6% |
全体的に2018年にくらべ2022年では設定するルール数が増えている傾向にあります。
- 「歩行中や自転車走行中は利用しない」
- 「個人情報や本人だと特定できる写真をネット上にアップしない」
- 「LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない」
- 「面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない」
- 「アプリをダウンロードするときは親に相談し、追加料金がかからないようにする」
個人情報に関するルールが急増しています。
これも最近のSNSトラブル(飲食店マナーや個人への誹謗中傷)が影響しているのかなと思います。
また、ゲームへの課金が一般的になってきたこともあり課金に対するルールも重要視されてきているのかなと感じます。
中学生
項目 | 2022年 | 2018年 | 増減差分 |
---|---|---|---|
決められた時間だけ | 63% | 69% | -6% |
決められた場所だけ | 33% | 43% | -10% |
食事中は利用しない | 64% | 80% | -16% |
歩行中や自転車走行中は利用しない | 69% | 71% | -3% |
個人情報や本人だと特定できる写真をネット上にアップしない | 70% | 67% | +3% |
インターネットで誰でも見られる形で情報発信しない | 62% | 67% | -5% |
LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない | 67% | 51% | +16% |
面識のない人とは連絡や連絡先の交換をしない | 70% | 74% | -4% |
子どものLINEやメールのメッセージを親が確認する | 24% | 37% | -13% |
アプリをダウンロードするときは親に相談し、追加料金がかからないようにする | 72% | 76% | -4% |
その他 | 2% | 3% | -1% |
ルールを設定していない | 7% | 2% | +5% |
全体的に2018年にくらべ2022年では設定するルール数が減っている傾向にあります。
- LINE・Twitter・掲示板などで個人情報や友達の悪口を書かない
- 決められた場所だけ
- 食事中は利用しない
- 子どものLINEやメールのメッセージを親が確認する
ルール数が減った理由として、スマホ所有が低年齢化したことで小学生のうちからルール通りに扱えている結果としてルール数が減ったのではないかと考えられます。
また、小学生のころからスマホを使っていて扱いに慣れているとも考えられます。(ルールを明確に作らなくても本人が理解している。)
参考:スマホのルールを夏休み前に親子で話し合いませんか 小学生では設定するルールの項目が増える傾向